キネカ大森にて。
時々、っていうのがいい。いつもは考えないけど、たまに考えちゃうことってある。
人付き合いが苦手でいつも一人でいるフラン。時々、フランは妄想する。職場の窓から見えるクレーンを見て首つり自殺することを妄想する。
この映画の原題は『Sometimes I Think About Dying』。直訳するなら『時々、私は死ぬことを考える』なのだけど、タイトルから「死ぬこと」を外そうと決めた人と握手をしたい。分からない方が色々考えられて楽しい。僕がこの原題に気付いたのはエンドロールの最後に流れてきたから。そうか、彼女はずっと死ぬことを考えていたのか!と腑に落ちた。
でもフランの死ぬ妄想はどこか夢のようで、絶望感みたいなものが全然ない。こんな風に死ぬことについて考えられたら素敵かもしれないなと少し思う。